石川県公立高校受験 入試問題の出題傾向と対策

桜を彩った合格祈願のたくさんの絵馬

石川県金沢市で20年、子供達の学力を育ててきた家庭教師アズ金沢教室が、平成28年度(2016年)の石川県公立高校受験入試問題の出題傾向と対策についてまとめました。これまでも記述形式の設問も多かったのですが、 近年では設問を解く際の考え方を説明させる問題が更に増え、 これらの設問は配点も高くなっています。

 

しかし、同時に各教科毎に基本を押さえてさえいれば確実に得点出来る基本問題も必ず出題されています。記述などの応用問題ばかりに目を奪われて基本を疎かにしたり、ケアレスミスによる失点をしていてはせっかく応用問題で得点しても帳消しになってしまいます。入試とは限られた時間内でいかに他の受験生よりも1点でも多く得点することが出来るのかの勝負です。これらのことをしっかりと踏まえた上で、受験勉強に役立てて下さい。

 

石川県の公立高校入試の出題傾向と昨年の問題分析について、お話ししたいと思います。 まず内容ですが、過去の入試問題では中学3年間の学習内容に関して、 基礎・標準・発展までバランスよく出題されます。 石川県の公立高校入試は学力検査を2日間かけて行います。 これまでも記述形式の設問も多かったのですが、 近年では設問を解く際の考え方を説明させる問題が増えており、 これらの設問は配点も高くなっています。 学力検査以外の検査は、一部の学校でのみ行っています。 内容は高校・学科によって異なります。 学力検査と調査書、学校によっては面接や適性検査の結果も含めて、総合的に合否判定が行われます。

 

 

石川県の公立高校の入試[学力検査](1日目)

ここでは傾向の分析として、昨年度の入試を分析してみます。

『国語』

読解 内容吟味  文脈把握  段落吟味・文章構成  要旨・主題  鑑賞
漢字語句 漢字の読み書き  熟語  語句の意味  慣用句・ことわざ
文法 意味・用法の識別  文・文節
表現 課題作文  意見陳述
国語知識 古典知識  仮名遣い
散文 論説文・説明文  小説文・伝記文  古文・漢詩文

『数学』

数と式 正負の数の計算  文字と式の計算  平方根の計算  二次方程式の計
文章題 連立方程式の応用
関数 二次関数
図形 空間図形  合同  相似  三平方の定理  円  角度  作図
確率 確率  式による説明  数の規則性  資料の整理

『英語』

音声 聞き取り
語彙 内容説明
読解 内容設問  整序  語句補充
作文 語句補充  整序  英問英答  自由条件作文

『理科』

化学 身のまわりの物質  化学変化と原子・分子  化学変化とイオン
物理 光・音・力による現象  電流の性質とその利用  運動とエネルギー
地学 活きている地球  地球の大気と天気の変化

『社会』

地理 世界の国々  世界の諸地域  日本の諸地域  日本の産業  国際社会における日本
歴史 古代国家の歩みと東アジアの歩み  武家政治の展開  近代社会の発展  近代日本の歩み  二度の世界大戦と日本の歩み
公民 現代の日本と社会  現代の社会生活  基本的人権と日本国憲法  政治と国民生活  政治の仕組みとはたらき  世界の中の日本経済  国際社会と平和

石川県の公立高校の入試[独自検査](2日目)

課題作文 与えられたテーマや資料に関して、制限時間内に指定文字数以上で、自分の考えや意見をまとめてわかり易く表現する力があるのかを見られます。
面接 志望動機を中心に、将来の夢や高校進学後に頑張りたいこと、中学3年間で印象に残った出来事などについて、礼節を持って相手にわかり易く具体例や理由を添えてはっきりと伝えることが出来るのか見られます。
実技検査 芸術科での楽器演奏やデッサン、体育科での基礎体力テストなど、志望学科の学習に関する実技の検査。

石川県の高校入試の傾向

全体的に見て

石川県では、中学3年間の学習内容から基礎・標準・発展とバランスよく出題されています。 基礎的な内容としては、図やグラフに書き込ませるもの、 そこから小問で誘導して発展問題へとつながる設問設定が多く見られます。 また全体的に記述問題がとても多く、グラフや資料を基に特徴や理由を説明させるものなど、 科目によっては配点全体の50パーセントになるものもあります。 大問の問題文や国語・英語の本文自体も語数がとても多く、近年は特にその傾向が顕著になっているので、 細部まで根気よく丁寧に読み取ることが求められます。

学力以外の検査

面接、作文が殆どで、スポーツコースや芸術コースでは実技などの適性検査が行われています。 面接では、挨拶や言葉遣いなどの基本的な礼節、 受験するにあたっての志望動機などを自分の言葉でわかり易く表現する力が求められています。 作文は、制限時間以内の課題について自分の考えたことや感じたことを 相手にわかり易く正しい日本語で表現できるのかが求められています。 また適性検査については、 志望する学科やコースの求める実技の力を身に着けているのかが見られます。

 

石川県の高校入試の対策

学力検査

全体的に

石川県の入試問題は中学3年間の総合的な力を試す問題構成となっています。 各学年の内容について、基礎の理解から基礎を総合的に使いこなす力、 難易度の高いに問題に対応できる応用力を一つ一つ着実に身に着けていく必要があります。 また範囲が中学校3年分と広いので、基本事項を暗記するだけの勉強だと、 学習内容がなかなか定着しないため、繰り返し暗記し直すことになり非効率的です。

 

最初は時間がかかって遠回りのように感じるかもしれませんが、 基本事項の本質を深く理解する勉強が長期的に見て最も有効になります。 そして、基礎問題での得点ミスは当然避けなくてはなりません。 具体的には重要語句を「~とは〇〇〇」とキーワードを使って簡潔に答えられるのかチェックすると、 自分の理解度を把握し易く、記述問題に対応するための力も培われていきます。 また基礎の理解と正確さがしっかりと身に付いていないと、 応用問題を解く際の方針や見通しが例え合っていたとしても、 得点を上積みすることが難しくなってきますから、特に注意が必要です。

 

石川県では、問題を解く際の考え方を説明させる高配点の問題も近年はよく出題されているので、 問題を演習する際にも意識して考え方を明確にしながら解き進めていきます。 特に、入試問題に多く出題される記述問題に関しては、丸付けの後に、 自分の解答と模範解答の違いもよく見比べながら、 改めて問題文や本文を読むことはとても大切なので、必ず行ってみて下さい。 記述問題の模範解答をそのまま暗記するのは大変ですし、そのまま同じ問題が出るとは限りません。 設問の言い回しや聞き方にひねりを加えて出してきますので、キーワードを抑えて、 自分で解答を復元できるようになるのが理想です。 そして、応用までたくさんこなす事で、応用問題に対する免疫を高めて苦手意識を払拭し、 多面的に内容を捉えて柔軟に引き出せるように訓練を重ねます。 じっくりと基礎を学習し、総合力・応用力を身につけるためにも、 早めに入試対策に入ることをお勧めします。

 

ここに注意!

石川県の公立中学で購入する「新研究」や「整理と対策」はとてもよくまとめられた受験用テキストです。 ポイントは学校の宿題となる事が多い新研究ノートの提出のための穴埋めトレーニングを 受験勉強の有効な対策と思わない事です。 その作業だけを受験対策としている場合、ほとんど学力の向上を感じられない場合があります。 新研究や整理と対策は穴埋めトレーニングを目的とするのではなく、 基礎基本の洗い出しと、基礎基本の理解を最大の目的とするように考え、 大切な基本事項の確認や内容の肉付けに戻る場所は新研究と決めて、 使い方や勉強方法を考えながら取り組むととても有効な受験の武器となります。 この1冊丸々どうものにして使い込むか。ぜひ、考えてみて下さい。

 

学力以外の検査

作文

作文は学校毎に与えられたテーマに対して「自分の意見を述べたり」、 データを基に考察し「その結果と自分の考えを文章で説明する力」 をみる検査のため、日頃から、まず自分の意見をしっかりと作って持つ事を意識して下さい。 具体的には、テレビのニュースを見たり、 新聞記事などを読み、率直に自分の意見を持ち、 その意見を相手に分かりやすく伝えるための理由も添えて表現する訓練が必要になります。 いきなり作文を書くのではなく、一旦、 自分の言いたいことやその理由などをメモ書きしてから構成を考えるとより書き易くなります。

 

面接

面接では、受験校を志望した動機や高校進学後に頑張りたいこと、将来の夢、 中学時代で印象に残った出来事に対して、自分の言葉で 相手にわかり易い言葉で具体的に理由も添えてはっきりと酢耐えることが求められます。 先ずは自分自身のことをしっかりと把握することから始めます。 具体的には、自分の長所・短所、趣味や特技、志望動機、高校進学後に頑張りたいこと、 将来の夢、中学校生活で印象的に残ったことについて箇条書きにし、 そこに具体的な理由や体験談を考えて書き出してみて下さい。その後、はっきりとした大きな声で、 これらを自分の言葉でわかり易く話す訓練をして下さい。学校の先生にもお願いして、練習させてもらうと尚いいです。

 

適性検査

志望学科毎に課せられる検査なので、 日常から自分の進みたい志望学科に関する授業の実技に一生懸命取り組むのは勿論、授業以外の時間 をとって練習量を確保して訓練し、担当授業の先生に確認してもらうといいと思います。

 

最後に

石川県の高校入試は学力検査が2日間に分けて行われます。 過去には1日目に5教科の学力検査をして、 翌2日目には学校毎に面接と小論文・作文が必須だった時代を思うと、 一見、受験生の負担は軽くなったように感じます。 しかし、同時に、記述形式で設問を解く際の考え方を説明させる高配点の問題が より多く見られるようになってきました。 これは受験生に対して、ただ覚えるだけで何となく問題が解ける学力ではなく、 基本の本質を多面的に理解して、相手にわかり易く表現する学力を身に付ける勉強をしてほしい、 と考えてその力が身に付いているのか見ようとしているのに他なりません。

 

石川県は全国的に見ても、とても教育熱の高い県です。 英語教育を例に挙げると、グローバル化の進む社会に通用する実践的な英語力の獲得を目指して、 全国に先駆けて小学校低学年からの英語授業を実施しています。 小学中6年生では中学一年生の内容も取り入れて勉強しています。 また全国学力調査テストの学力検査の結果では、 小学生は4つのテストのうち3つで1位、残りは2位、 中学生においても、4つのうち2位が二つ、残りも3位、4位と好成績を出しています。

 

こういった事情からも 『石川県の生徒の目指すべき本来の学力観』をご理解頂けるのではないでしょうか。 学力とは、決して5教科の知識だけではありません。 石川県の高校入試の問題に応用問題や文章題が多いのは、 中学3年生に義務教育の卒業の集大成として、 得た知識を考えながら利用する事が出来て活用する力や、 それを正確に行う事で得る事が出来る問題解決力を獲得してきて欲しいと高校側が考えるからだと思います。 同時に、そうした高校や大学、そして社会へ出てから活かす事のできる総合的な学力を 養って欲しいと考えるからです。 学力は、高校へ入るためだけに必要な力ではありません。 学力には、お話ししたような知識と問題解決力の他に、 想像力、想定力、スケージュール力、 自己管理力という、 子供達が、その自分の未来で、自らの力で幸せを掴むための大切な力が含まれます。

 

初めて経験する大人へ向かう第一歩の高校入試。貴重な経験が積み、 また、生まれてから1度も経験した事のない膨大な情報を整理して力に変えようとする時に、 お話したような、子供達の人生で一生の財産になる学力の獲得を目指して欲しいと思います。 難しい話をしてしまい申し訳なく思います。 折角子供達が過去に経験したことがないほど勉強に向き合える1年間です。 大人への第一歩を経験している時、 点数のためだけの学習方法を選ばないで欲しいと思います。 これは、家庭教師の仕事を通じ高校生で伸び悩む生徒を何人も見て来た経験からです。 どういう学習対策をお考えになるにしても、『自分の勉強方法の確立』を念頭において、 その上で有効になるような学習対策をお考え下さればと思います。

 

石川県立高校入試問題に対する各教科の詳しい分析と対策については、【石川県公立高校受験 各教科の入試問題分析と対策】に記していますので、こちらも合わせてご覧いただくと、きっとお役に立てるかと思います。

 

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